こんにちは。ぽこです!
今回は、肥満の原因といわれている、果糖とは何かを説明します。
肥満の原因?
私たちは、太っているのは自分が我慢できないせいだ、など、自分が原因で肥満になっていると考えてしまいます。
しかし、肥満の人口を見てみると、実は世界で同時に増えているのです。もし自分が原因で太っているのだとしたら、世界で同時に増えているのはおかしなように思えます。
他にも、ダイエットに成功しても、ほとんどの人はリバウンドをして元の体重に戻ってしまいます。こちらも、自分の管理不足というより、何か他の原因によるものだと思いませんか?
では、それらを引き起こしている原因は何なのでしょうか?それこそが、果糖です。果糖の普及によって、摂取量が増えたことが、私たちを太らせる原因となっているのです。
果糖とは
では、そもそも果糖とは何なのでしょうか?
果糖とはこれ以上分解できない単糖類の一種です。単糖類には、ブドウ糖や果糖などがあります。
- ブドウ糖:白米やパン・パスタに多く含まれる
- 果糖:果物やはちみつに多く含まれる
砂糖は、ブドウ糖と果糖を1:1の割合で含んでおり、私たちは果糖を砂糖から摂取していることが多いでしょう。
実は世界を見てみると、過去30年間で果糖の摂取量は2倍に増えており、次の値も増えているのです。
- メタボ
- 高血圧
- 脂質異常症
- 2型糖尿病
- 非アルコール性脂肪肝疾患
- 腎疾患
さらに、WHOの発表によると、過去30年間で肥満人口が2倍になったそうです。
つまり、果糖の摂取量が増えたことにより、肥満が増えていることが分かります。
なぜ果糖によって太るのか
ではなぜ果糖によって肥満になるのでしょうか?
それは、果糖がインスリン抵抗性を引き起こすからです。これは、ブドウ糖と果糖の代謝方法の違いによって説明することができます。
ブドウ糖の代謝
例えば私たちが白米を摂取した場合、ブドウ糖の20%が肝臓で、残りの80%はほかの臓器によって代謝されます。肝臓で代謝されたブドウ糖はグリコーゲンに変化して肝臓に蓄えられ、血糖値をコントロールするために使われます。もしこれが正しく動作していれば、糖尿病の予防にもなります。
ほかにも、肝臓のミトコンドリアでエネルギーとして消費されます。
それでも代謝されずに余ってしまったブドウ糖は、中性脂肪として蓄えられます。これがいわゆる体脂肪です。中性脂肪が増えると心臓血管疾患のリスクが高まります。
それ以外にも、ブドウ糖は、タンパク質と結びつき、老化の原因にもなります。
つまり、ブドウ糖は適量であれば退社することができるのですが、長期にわたり摂りすぎてしまうと、内臓脂肪になり、病気を引き起こしてしまいます。
果糖の代謝
例えば私たちが砂糖の多く含んだものを食べるとき、砂糖の50%がブドウ糖、50%が果糖でできているので、ブドウ糖のうちの20%、つまり全体の10%が肝臓で代謝され、残りがほかの臓器によって代謝されます。
一方の果糖は、ほとんどが肝臓でしか代謝できません。つまり、全体の60%、ブドウ糖だけの場合の3倍が肝臓に行くことになり、肝臓に負荷がかかってしまいます。
では負荷がかかるとどうなるのでしょうか?
果糖は肝臓でミトコンドリアに入りますが、大量の果糖を処理しきれず、肝臓で脂肪を作ってしまいます。つまり、脂肪肝になってしまいます。
さらに、果糖は肝臓で炎症を引き起こし、インスリンの効きが悪い状態である、インスリン抵抗性を引き起こします。このインスリン抵抗性が引き起こされると、糖がなかなか体から減っていかないため、さらにインスリンを分泌し、インスリンの血中濃度が高くなります。すると、満腹を知らせるホルモンであるレプチンのシグナルが脳へ行かなくなり、満腹感を得られずに食べ過ぎてしまいます。これが、果糖の一番の問題です。
また、果糖は空腹ホルモンであるグレリンの低下を抑制する働きもあるため、空腹感もなかなか減らなくなってしまいます。
さらに、メイラード反応によってがんの発生を起きやすくしてしまいます。メイラード反応とはバナナを置いておくと黒くなるように、体の細胞が置いていく反応のことで、果糖はこのメイラード反応を7倍も速く発生させることが分かっています。
まとめ
つまり、果糖を摂取していると、なかなか満腹感を得られない体になってしまい、それによって食べ過ぎや、さらにはガンなどの病気まで引き起こしてしまうということです。