OpenAI、GPT-4.5とo3を退役 — GPT-5世代への移行完了

green grass field at sunset end of era AI

OpenAIが2026年6月3日、ChatGPTからGPT-4.5とo3の2モデルを段階的に退役させると発表しました。GPT-4.5は6月27日、o3は8月26日にChatGPTから利用不可になります。同時にGPT-5.5 Instantの性能アップグレードも行われており、2023年以来ChatGPTを支えてきたGPT-4世代が実質的に幕を閉じようとしています。モデルの世代交代が加速する中、開発者には利用中のAPIやプロンプトの見直しが求められます。

背景と文脈

GPT-4はOpenAIが2023年3月に公開し、ChatGPTの性能を飛躍的に引き上げたモデルです。その後、GPT-4o(音声・画像・テキストを統合したマルチモーダルモデル)、GPT-4.5(最後のGPT-4系フラグシップ)へと発展しました。一方、推論特化型モデルとして登場したo1・o3は、数学・プログラミングなどの難問を長い思考過程(連鎖思考)で解くことを得意としました。

2026年に入ってOpenAIはGPT-5シリーズへの移行を本格化させており、GPT-5・GPT-5.5・o4といった新世代モデルが次々と投入されています。GPT-5.5 Instantは速度重視のモデルで、今回のアップグレードでレイテンシ(応答速度)が改善されました。古いモデルを維持し続けることはOpenAIのインフラコストを押し上げるため、利用者の少なくなったモデルを順次削除していく戦略は自然な流れと言えます。

技術/ビジネス面

pencil and paper technology transition concept
Photo by Quilia on Unsplash

退役のスケジュールは30日と90日の2種類に分かれています。GPT-4.5は30日の移行期間(発表から6月27日まで)で退役します。o3は利用層が比較的残っていることもあり、90日の猶予期間(8月26日まで)が設けられています。ChatGPTの有料プランユーザーは移行期間中もモデル設定から引き続き選択できますが、その後は新しいモデルに移行しなければなりません。

今回の動きで注目されるのは、GPT-4.5とo3が「異なる役割」のモデルだったことです。GPT-4.5は幅広い会話や文書作成に使われる汎用モデルで、o3は数学・コーディング・科学分野での難問に特化した推論モデルです。両タイプが同時に退役するということは、GPT-5世代が汎用性と推論特化の両方をカバーする統合モデルになりつつあることを示しています。

API利用者への影響も確認されています。OpenAIの廃止ドキュメントによれば、APIのエンドポイントとしてのGPT-4.5とo3も同スケジュールで廃止される予定です。既存システムでこれらのモデルIDをハードコードしている場合は、GPT-5.5やo4相当のモデルIDへの切り替えが必要になります。

これからどうなるか

OpenAIのモデル廃止サイクルは明らかに短縮されており、2026年後半は3〜4か月ごとに新旧交代が起きる可能性があります。o3に続いてo4-miniやGPT-4.1シリーズも同様のスケジュールで退役するとの告知が既に出ています。

開発者が今すぐ取るべき対策は2点です。第一に、自社のコードやプロンプトで退役予定モデルのIDを直接指定している箇所を検索して置き換えること。特にgpt-4.5・o3・o3-miniを使っている本番環境は6月末〜8月末が期限です。第二に、代替モデルへの移行前に出力の品質差を検証するテストセットを用意しておくことです。GPT-5世代はGPT-4世代と比べて出力のスタイルや安全フィルターの設定が異なる部分があるため、プロンプトの調整が必要になる場合があります。

まとめ

OpenAIがGPT-4.5(6月27日)とo3(8月26日)をChatGPTおよびAPIから退役させます。GPT-4時代の幕引きと言えるこの動きは、GPT-5世代への完全移行を加速させるもので、既存システムを持つ開発者は早急な移行計画が必要です。

参考リンク

アイキャッチ画像: Photo by Ben Wogl on Unsplash

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