正しい筋トレのやり方

筋トレ

今までの効果的な筋トレ方式を前提に、今回はトレーニングの前後に注目して紹介したいと思います。

今までの記事はこちらです。

筋トレは前日の夜から始まっている!

まず大切なのが、ジムでのトレーニングだけが筋トレではない、ということです。総負荷量の土台として睡眠がとても重要になってきます。睡眠不足は総負荷量を減らし、トレーニングの効果を減少させるのです。睡眠不足が影響を及ぼすのは身体面だけではありません。精神面にも影響を与えます。モチベーションを減少させ、集中力の低下とともに過剰な重量や回数によるオーバートレーニングを生じさせる危険性があります。

筋トレ前にストレッチをするべき?

運動前のウォーミングアップは、怪我の予防やパフォーマンス向上のための大切な準備です。ウォーミングアップにストレッチを行うという方も多いでしょう。しかし、筋トレ前のストレッチはパフォーマンスを低下させることが分かったのです。ストレッチには静的に筋肉を伸ばすストレッチと、動的に筋肉をばすものがありますが、静的なストレッチにを行うと筋肥大の効果を減少させることが明らかになりました。運動前にストレッチを行うことにより、運動回数、総負荷量共に減少するのです。

ではなぜストレッチは運動回数を減少させてしまうのでしょうか?実はこれには3つの理由があります。

1つ目は、筋肉をまとめて動かす運動単位が、一部しか働かなくなるためです。トレーニング前にストレッチを行うことで、神経活動の発火頻度が減少し、運動単位の動員が抑制されます。それによって効果が減少してしまうのです。

2つ目は、ストレッチが筋肉の粘りを低下させるためです。筋肉にはある程度の粘りがあり、ゴムのように伸び縮みして自在に動くことができます。ストレッチにはこの機能を低下させる効果があり、結果的に筋力を減少させてしまうのです。

3つ目は筋肉内のが極度の貧血状態となるためです。ストレッチによって筋肉が貧血状態になると、疲労物質を除去できず、結果として運動回数の減少が起こると考えられます。

そうは言っても運動前のストレッチはやめられない、という人もいるかもしれません。その場合は、1つの筋肉に対するストレッチを30秒以内にするようにしましょう。それであれば、運動パフォーマンスに影響せずに怪我の予防もできます。

おすすめのウォーミングアップ法

トレーニング前のストレッチがトレーニング効果を減少させることはわかりました。それではどのようなウォーミングアップがトレーニングに効果的なのでしょうか?近年の研究で、ウォーミングアップでは

1. ストレッチで怪我の予防をし、

2. 有酸素運動で筋肉を温め、

3. 特異的ウォーミングアップで神経活動を活性化させる

この3つを一連の流れとして行うことが効果的だと言われています。

2つ目の有酸素運動では、ジョギングなどの有酸素運動を中程度の負荷で10-20分間行うことが推奨されています。

3つ目の特異的ウォーミングアップとはなんでしょうか?特異的ウォーミングアップとは「トレーニングの前にそれと同じ運動を軽い強度で行う」というものです。

有酸素運動によって筋肉を温め、特異的ウォーミングアップによって神経・筋活動を活性化させることでトレーニングの運動強度と運動回数をさらに高めます。

筋トレ後にクールダウンをするべき?

ほとんどの人が、トレーニング後にジョギングやウォーキングなどのクールダウンをしていると思います。クールダウンには、ジョギングなどのアクティブ・クールダウンと、マッサージやストレッチなどのパッシブ・クールダウンがあります。これまでアクティブ・クールダウンにはパッシブ・クールダウンに比べて多くの効果があると考えられてきました。

しかし、近年の研究によって今まで効果があるとされていた常識が変わってしまったのです。詳しい説明はしませんが、以下全てが否定されています。

  • 疲労が取れる
  • 筋肉痛が減少する
  • 脳疲労を回復する
  • 体が柔らかくなる
  • 筋力を回復させる「筋グリコーゲン」を合成できる
  • 心拍数・呼吸数が回復する
  • 心理的ストレスや睡眠量を回復させるのです

さらには、アクティブ・クールダウンが心理的ストレスを増大させる可能性も示唆されています。

これらのことから、クールダウンによる生理的効果において、現在のところ有効性はないといえます。

まとめ

  • 筋トレ前はしっかり睡眠をとる
  • 筋トレ前はストレッチ(各30秒以内)→有酸素運動(10-20分)→特異的ウォーミングアップ(徐々に強度を上げて)
  • 筋トレ後のクールダウンは必要ない

いかがだったでしょうか?ぜひこれをトレーニングの参考にしてみてください!

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